こんにちは、ミニマリスト薬剤師のyasuです。 朝から晩までスマホの通知に振り回され、気づけば一日が終わっている…そんな経験、きっと多くの人にあるのではないでしょうか。
情報が溢れる現代を生きる私たちにとって、とても大切なヒントをくれる考え方、それがミニマリズムの考えだと思います。
この記事では、なぜ「やらない」ことが大事なのかを、科学的な根拠や哲学的な視点を交えながら、分かりやすく解説していきます。
1:情報過多で脳はヘトヘト…集中できないのはなぜ?
スマホが脳を疲れさせている?
「最近、集中力が続かないな…」と感じたら、それは「脳の疲れ」が原因かもしれません。常にスマホやパソコンに触れていると、脳は休みなく情報を処理し続けることになります。こうして脳がオーバーヒートした状態を「脳疲労」と言います。
脳疲労が続くと、物事を深く考える「前頭前野」という部分の働きが鈍り、集中力や記憶力が低下します。ネガティブなニュースやSNSの情報に触れることで、知らず知らずのうちにストレスも溜まってしまいます。
マルチタスクは「できる人」の証?→実は幻想!
「複数のことを同時にこなせるのがすごい!」 そう思われがちですが、実は科学的には、マルチタスクは生産性を大きく低下させることがわかっています。
スタンフォード大学の研究によると、人間は作業を切り替えるたびに、元の作業に戻るまでに平均で23分以上もかかると言います。これでは、効率が落ちて当然ですよね。
つまり、「やることリスト」にたくさんのタスクを詰め込んで、あれこれ手を出してしまうと、かえって時間がかかってしまうのです。「やらないことリスト」を作ることは、この悪循環から抜け出すための第一歩になります。
2:「やらない」と決めることの深い意味
デジタルミニマリズムって何?
デジタルミニマリズムとは、単にスマホを触る時間を減らすことではありません。それは、「自分が本当に大切にしたいことのために、テクノロジーをどう使うか」を自分で決める、という「意図的」な生き方のことです。
「企業が私をスマホに夢中にさせようと企んでいる」と考えるのではなく、「私はこのアプリを、この目的のために、この時間だけ使う」と主体的に決める。これが、心を自由にする第一歩になります。
3分間、何も考えない時間ありますか?
私たちはつい、忙しい時間こそ価値があると考えがちです。でも、脳科学の世界では、「何もしていない時間」こそが、脳の創造性を引き出すゴールデンタイムだと言われています。
シャワーを浴びている時や、電車で外をぼーっと眺めている時、ふと良いアイデアがひらめいた経験はありませんか?これは、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という、脳のネットワークが活性化している証拠です。
「やらないことリスト」で心の「余白」を作ることは、このDMNをオンにして、あなたの創造性を呼び覚ますことにつながります。
禅の思想から学ぶ「引き算の美学」
ミニマリズムの思想は、禅や日本の文化と深くつながっています。和歌や俳句、枯山水といった日本の伝統文化は、無駄を削ぎ落とし、その「余白」にこそ美しさを見出そうとします。
情報という「飾り」を削ぎ落とすことで、本当に大切にすべき人間関係や趣味、そして自分自身と向き合う時間が生まれます。
3:いますぐできる!「デジタルミニマリスト」になるための実践術
① まずは「やらないことリスト」を作ってみる
- 朝起きてすぐにスマホを見ない
- 移動中はSNSを見ずに外の景色を眺める
- 通知をオフにする
- 「どうでもいい」ニュースは見ない
小さなことから始めてみましょう。リストに書いたことをやらないと決めることで、心に不思議と余裕が生まれます。
② 「20秒ルール」で習慣を変える
人は、何かを始めるのに20秒余計に時間がかかると、その行動をやめる傾向があります。この心理を利用して、悪い習慣を断ち切りましょう。
例えば、寝る前にスマホを触ってしまうなら、充電場所を寝室からリビングに移してみる。たったこれだけですが、「取りに行くのが面倒」という気持ちが、習慣を変える大きなきっかけになります。
4:完璧を目指さなくていい!無理なく続けるためのヒント
デジタルデトックスは万能薬じゃない
仕事でデジタルツールが必須だったり、オンラインでの繋がりが大切な人にとって、全てを手放すことは現実的ではありません。無理なデジタルデトックスは、かえって孤独を感じてしまうことも。
大切なのは、完璧を目指さないことです。自分に合ったペースで、少しずつ「やらないこと」を増やしていけば大丈夫です。
誰かに見せるための「ミニマリズム」じゃない
SNSで「デジタルミニマリスト」を名乗ったり、「いいね」をしないことが他人から「意識高い系」に見えるかもしれません。でも、大切なのは他人の評価ではありません。
自分が決めた選択によって、本当に大切なものや、心の余裕を手に入れられているか。その実感が、あなたにとっての「成功」です。
まとめ:有限な時間を何に使うか、選ぶのはあなた
ミニマリズムとは、モノや情報を減らすことだけではありません。それは、私たちが平等に与えられた「時間」「エネルギー」「注意力」という貴重な資源を、何に使うかを能動的に選ぶための哲学です。
情報に溺れることなく、自分自身が人生の主導権を握る。そして、本当に大切な人や、心から楽しめることのために時間を使う。
「やらないことリスト」は、そんな「自分らしい時間」を手に入れるための、最初の一歩になるはずです。